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「最後にはできる」と思える力。絵を続ける中で育ったもの

  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

更新日:1 時間前

絵が好きで、通ってくれている子がいます。


以前は、頭の中には描きたいイメージがあるのに、思うように手が動かず、時間が気になって焦ってしまうことがありました。

「間に合わないかもしれない。」

「失敗したかもしれない。」

イメージが強い子の特徴でもありますが、そんな気持ちが大きくなると、

最後は力づくで仕上げようとしてしまいます。


でも、絵を描くということは、最初に思い描いた通りに進まないことがたくさんあります。

描いている途中で新しい発見があったり、色や形を変えたくなったり。

むしろ、描きながら調整して仕上げていくものです。



途中で焦っていた頃

制作の途中では、まだ完成形が見えません。


画面全体を少しずつ進めていると、ある瞬間に全体がまとまり、一気に作品として完成に近づきます。

けれど、その経験が少ないうちは、途中の状態を見るたびに不安になります。


そこで、

「最後には完成させる力も、集中力も、イメージする力も持っているから大丈夫。」

「最初のイメージが最高の仕上がりじゃないよ。描いてるうちにどんどん別の方向に良くなっていくから大丈夫。」


そんな言葉を繰り返し伝えていました。



「最後にはできる」と思えるようになってきた

少しずつ、その子の中に変化が見えてきました。

途中で焦ることはあっても、以前のように慌てて終わらせることがあっても、

仕上がる経験を何度も繰り返していると

一度立ち止まり、画面全体を見ながら、じっくり向き合える時間が増えてきたのです。


そして、

「今はまだ途中。」

「最後には完成できる。」


そんな感覚を持ちながら制作できるようになってきました。

絵の技術だけではなく、自分の力を信じて待つ力も育ってきたように感じています。


SAteTO美術教室に通い始めた頃の子どもの作品
SAteTO美術教室に通い始めた頃の作品。絵が好きなので、色使いも、思い切りの良さも、仕上がりイメージも最初から良き。

SAteTO美術教室で継続して学んだ現在の子どもの作品
SAteTO美術教室で継続して学んだ現在の子どもの作品



研究でも注目されている「実行機能」

芸術活動と「実行機能」と呼ばれる力との関係についての研究もあります。


実行機能とは、


・焦る気持ちを調整する力

・見通しを持って取り組む力

・集中を切り替える力

・最後までやり抜く力


など、生きていく上で土台となる力です。


もちろん、絵を描けば必ずこうした力が育つ、と言い切ることはできません。

けれど、教室で子どもたちを見ていると、


「途中は未完成でも大丈夫。」

「最後にはきっとできる。」


そんな経験を積み重ねることが、自分への信頼につながっているように感じます。



作品は完成して終わる。でも育った力は残っていく

作品は完成したら終わります。

でも、制作の中で育った力は、その先も子どもたちの中に残っていきます。


勉強でも、習い事でも、人との関わりでも、すぐに答えが出ないことはたくさんあります。

そんな時に、

「今はまだ途中。」

「最後にはきっとできる。」


そう思える経験が、自分自身を支えてくれるのかもしれません。


SAteTO美術教室で育てたいのは、作品の上手さだけではありません。

思い通りにいかない時間も受け入れながら、自分の力を信じて最後まで向き合う経験。


その積み重ねが、子どもたちの「できるかもしれない」という自信につながっていくことを願っています。


【参考文献】

Andersen, P.N., Klausen, M.E., & Skogli, E.W. (2019).

“Art of Learning – An Art-Based Intervention Aimed at Improving Children’s Executive Functions.”

Frontiers in Psychology.



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